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「私が反ユダヤ主義者だったことは一度もない。私の人生は反ユダヤ主義とは無縁だ。ナチ党が反ユダヤ主義だけの政党だったら、私は関心を持たなかっただろう。私がナチ党に惹かれたのは、強大なドイツを作り、ヴェルサイユ条約を打破するという主張だ。もちろん入党すれば、反ユダヤ主義も含めて党の綱領すべてに従わねばならなかった。なぜ私が反ユダヤ主義に反対しなかったのか、その答えは単純ではない。当時のドイツでは一般に、ヒトラーが成功するためには反ユダヤ的綱領を遂行する必要があると考えられていたからだ。ただ彼があれほど稚拙に反ユダヤ主義を遂行しなければ、我々の外交政策の多くはもっと成功していただろう。それは私も認めよう。彼にはこのことをたびたび注意した。こんなことを言うと馬鹿げて聞こえるのは分かっている。反ユダヤ主義演説を行い、500万人のユダヤ人を虐殺した政権のナンバーツーが、どうして今になって自分は反ユダヤ主義者ではないなどと言えるのか、と。だが、これは本当のことだ。私だったらあのような政策はとらず、もっと穏便だったはずだ。このことの証明書類が二つある。しかしその書類を法廷に持ち込んでも、取り立てて効果はないだろう。検察側の手元には、反ユダヤ主義と解釈できる文書がいくらでもあるのだから。」(1946年5月24日) (ja) |